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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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無幻真天楼第二部・第三回・弐】坂田さん家のみつるくん

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「しばたーしばたー」
長い廊下に響く舌ったらずに柴田を呼ぶ声
「しばた…?」
止まった小さな足が向きを変え
「しばたっ」
部屋のひとつをひょっこりと覗き込んだ
「…若?」
部屋にいた柴田が振り返る
「どうしたんですか若トイレですか?」
「ちーがーう」
若と呼ばれた小さい坂田がとてとてと部屋の中に入ってきた
「なにみてたの?」
柴田の足元までやってきた坂田が柴田を見上げる
「…かぁさん?」
梁の上に飾られていたのは白無垢姿の坂田の母親、みのり
「かぁさんきれい」
「そうですね」
「俺もかぁさん着てるの着たい」
「はははは…若は姉さん似ですから…似合うと思いますよ」
柴田が坂田を抱き上げる
「でも若…これは女の子しか着られないんですよ」
「なんで?」
「女の子が好きな男の子のために着るんです」
ペチペチと坂田に頬を叩かれながら柴田が答えた
「…姉さんは二代目のために着たんですよ」
「…しばた?」
どこか寂しそうに言った柴田を坂田が見る
「なら俺が柴田のために着る」
「若?;」
「かぁさんみたいに着る」
「ははっ…ありがとうございます若」
柴田が笑う