【無幻真天楼第二部・第三回】きみぼく
「…嫌な予感がする」
ボソッと呟いた一言に視線が集まった
「嫌な…予感?」
迦楼羅が顔をしかめる
「摩護羅迦(まごらか)の予感は当たりますからね…」
その横でお茶をいれていた乾闥婆が手を止めた
摩護羅迦というらしき人物は口に手を当てて何かを考えている様だった
「…その嫌な予感が…当たらないといいのだがな…」
そう言いながら迦楼羅が乾闥婆の差し出したお茶の入った茶碗を持つ
「…緊那羅…」
摩護羅迦が小さく呟いた
作品名:【無幻真天楼第二部・第三回】きみぼく 作家名:島原あゆむ