「鎮魂」を書くに当たって
現在
妹の子が生まれました。40時間の大難産でした。
そのときの彼女の言葉が忘れられません。
「涙が出るほどかわいい」
おっぱいが出なくて、しかもはじめての子で、何もかもがはじめてで、
始めてづくしで、何がなんだか分からなくて、イライラして、生まれたばかりの子に、お尻ぺんぺんしてたころもありましたが、それも、母になる準備期間だったのでしょう。
要領を得てきたのか、それとも、おっぱいが出るようになった余裕なのか、最近は、片手でひょいひょいと何でもこなしていきます。
赤ちゃんの発達は、なんと早いことか。
「あー、あー。うー、うー」
いいながら、にへ~っと笑いかけられたときの、この、ふにゃふにゃ感を、人は、「幸せ」と呼ぶのでしょう。
それを置いていかなければならなかった人たちの、あるいは、手放さなければならなかった人たちの悲しみや悔しさを、改めて思うのです。
作品名:「鎮魂」を書くに当たって 作家名:紅絹