「セックスアンドザシックスティーズ」 第二十七話
遅めの朝食を8人は採りながら、帰りの計画を話し合っていた。
「平湯トンネルを越えて上高地に行こうか?」
仁志の提案にみんなは賛成した。
「じゃあ私達は松本からあずさ号で新宿に帰りましょうよ」
映子の頼みに仁志はそれがいいと答えた。
自分達と恵子、美紗子たちは松本から中央高速で名古屋まで戻る予定にした。
松本駅で映子たちを見送った後、6人は名古屋駅まで戻ってきた。
「恵子さん、美紗子さん、お幸せに・・・二日間楽しかったわ。特に剛史さんには感謝しないといけなかった。恥ずかしいことお願いしてしまったから」
「いいですよ、典子さん。ボクなんかで役に立つことがあったらいつでも言ってください」
「ありがとう、優しいのね。美紗子さんを幸せにしてあげてくださいね」
「もちろんだよ。仁志さんも典子さんとお幸せになって下さいね」
「ああ、剛史くんのお陰だよ。もう大丈夫だから」
「ねえ?今の話ってなに?」
恵子が尋ねた。
「ええ、話すと長くなりますから・・・こんどあったときにゆっくりとお話ししますわ」
典子は返事を濁した。
「約束よ、じゃあこんど会う日まで・・・さようなら」
「さようなら・・・またメールしますから」
典子と仁志は4人の姿が見えなくなるまで新幹線口で手を振って別れを惜しんでいた。
作品名:「セックスアンドザシックスティーズ」 第二十七話 作家名:てっしゅう