「セックスアンドザシックスティーズ」 第二十七話
今回の旅行で一番収穫があったのは典子だった。
剛史に夫への不満を美紗子に持ちかけて乗ってもらった事が功を奏した。
今までとは違う夫とのセックスに典子は女としての幸せを強く感じていた。
そして翌朝もどちらからともなく再び求め合った。さすがに典子は周りに気遣ってか声を出すことをためらってしまった。
「どうした?あまり感じないのか?」
仁志は気になって聞いた。
「ううん、違うの。聞こえちゃうでしょ・・・我慢してるの」
「そうか・・・朝だからな。止めようか?」
「いや!ゆっくりでいいから・・・続けて」
「イケないぞ」
「いいの、十分気持ちいいから・・・あなたは嫌よね、出せなきゃ?」
「そうだな・・・」
「後で出してあげるから・・・」
「本当か?」
「ええ、今までしてこなかったけど・・・今は出来るの」
「嬉しいよ。典子がそうな風に考えてくれるだなんて」
「好きだからよ。あなたに満足して欲しいし」
作品名:「セックスアンドザシックスティーズ」 第二十七話 作家名:てっしゅう