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御主人様と御姉様と私

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「わ、私は…」

どうしたら。
御主人様にも御姉様にも逆らえない。
バシィッ!
御姉様を再び打つ。

「やっ、止めてくださ…」







・意思表示


「葵。千鶴が傷付くのが嫌なら答えればいい。すぐに解放する」

御主人様の笑顔は嘘をつかない。

「お、御姉様…」

私が呼び掛けると眉を寄せて首を振る。
どんなお仕置きを受けても知られたく無い、そんな意思表示。

「言えません…」

私の言葉に御主人様は肩を竦めた。

「ふぅ……」







・何かが


溜め息を吐きながら御主人様は横の棚から何かを取り出した。
私の方に近付いて来る。

「動物虐待はいけないからね。これで愛でる事にするよ」

御主人様は私の背後に回り尻尾を引っ張った。

「はぅ!?」

簡単に抜けない構造のせいもあって私は思わず腰を上げた。
そして何かが体内に…







・うずら


直径が鶉の卵程でカプセル型の物体が下腹部に収まった。

「千鶴は優しいな。服まで用意してあげたのか」

尻尾の部分に穴が開いた下着を着けさせられた。

「改めて聞こうか。葵、僕が居ない間に何があったんだい?」

私は視線を落として無言で抗議する。
御主人様は笑みを深くした。







・スイッチ


「ひぅっ、いやぁ!?」

私は思わずお腹を抑えて蹲った。
御主人様が持っているのは小さなリモコン。
ONとOFFの2つの機能を持ったボタンが1ついているだけのシンプルな物。
私の意思に反して痙攣する躰は自分の物とは思えない。

「葵っ、大丈夫!?」

御姉様の声が微かに届いた。







・どっちが


カチッ。

「千鶴、心配なら言わせてあげればいいんだ。自分と葵、どっちが大切なのかな?」

私は制御下に戻ってきた体の感触を確かめながら二人のやり取りを聞いていた。

「っ…何て卑怯なの」

バシンッ!

「ひぐぅ!」

苦痛に顔を顰める御姉様はとても魅力的。
白い肌が桃色に染まった。







・見た目に反して


1本鞭は細くしなやかで、男性にも関わらず美しい御主人様のシルエットに似ている。
外見に似合わず九尾よりも強力だ。

「や、止めて下さい…」

御姉様の痛みは私の苦しみ。

「千鶴が傷付くのが嫌なら葵も強力しなさい」

私達に選択肢は残されてはいなかった。







・羞恥


「お、御姉様が私に鞭で、しつっ躾を…して下さいました…」

思い出すだけでも恥ずかしい。
顔を真っ赤にする私を御主人様は楽し気に観察している。

「へぇ、こんな風に?」

御姉様にもう一筋のみみず腫。

「あぅんっ!」

あの時の私と今の御姉様はきっと同じ気持ち。
その事実が幸せ。







・お、おし…


「その後御姉様が、わた、私の、お、おし……にっ、ひゃあぁん!?」

恥ずかしさのあまり言葉に詰まったり、
表現を濁した時にはあのスイッチが押された。
歯を喰い縛り、涎を垂らしながら必死に説明を続けた。
一通り終わると私と御姉様の居る場所には混合液の水溜まりが出来ていた。







・絆


「よかった、ちゃんと仲良くやっていたんだね」

私達の日常から言えば確かにその通りだった。
普通と言えば普通ではない。
でも普通って何?誰がどう思おうと勝手。
だってこれが私達の絆なのだから。







・1本鞭


御主人様の使う1本鞭はとても強力。
本気で人体に打ち付けると血が噴き出す事もある。
御主人様の場合は一振りするとの凄い音がするけれど、
それは鞭の先が音速を越えた時の音で打ち付けた時の音ではない。
そのせいで迫力は物凄いけれど、
私達は後に残る傷を負った事は一度も無い。







・混浴


三人でお風呂に入って御姉様と二人で御主人様に御奉仕し、
私は御姉様を、御姉様は私を洗ってくれた。

御姉様のみみず腫にキスをしたら少し嬉しそうだった。
それを見ていた御主人様は面白そうだと御姉様の耳たぶを甘噛みする。
私も真似をして反対側をはむっ。桃色の耳が可愛い。







・大団円


久し振りに三人で湯槽に浸かる。
御主人様いわく御姉様の計画通りだったみたい。
独り占めを満喫した上で私の恥ずかしい姿を御主人様に見せ、
お仕置きして貰いたかったみたい。

魂胆を見透かされ御姉様は赤面していた。
Sな御主人様、Nな御姉様、Mな私。
結果的に大団円を迎えた。







・エピローグ1


私の御主人様は堤千登世という。
男性にしては細身で綺麗な顔立ちだけに中性的な印象の名前が似合う。
御姉様は千登世様、私は御主人様と呼ぶ。

御主人様は医師免許を持っていて御姉様が刺された時に治療を担当した。
退院後には非常勤となりウェブコンサルティング会社を設立した。







・エピローグ2


御姉様が忠誠を誓う人であると同時に最愛の人を救ってくれた意味もあり私も契約を交わした。
御姉様も私も企画編集系を得意としていただけあって御主人様の会社にはすぐ溶け込めた。
精神的な問題から社会に上手く適応出来ていない私達を救ってくれる意味もあったのだと今なら解る。







・エピローグ3


御姉様は関戸千鶴。
一つ一つの仕草が艶っぽく若干つり上がった柳眉がとても美しい理想の女性。
私と別れた本当の理由は御主人様が現れたからでは無く同性愛者への世間の風当たりが強いからだった。
私に本当に幸せになって貰いたいが為に御主人様を誘惑し、知人を私に差し向けた。







・エピローグ4


結果、御姉様は御主人様の虜になり実は御姉様の事が好きだった知人男性は憂さ晴らしに私を乱暴した。
御主人様を狙った時に思い止まって自らを傷付けた際の血痕に気付いていた二人は私を監視していたらしい。
助けに入った際に御姉様は刺されてしまったけど、本当に無事で良かった。







・エピローグ5


私は長谷部葵。
会社ではあおちゃん、御主人様には葵。
御姉様が甘える時にはあお、責める時には貴女と呼ばれる。
実のところ私には今の御姉様の前にも御姉様が居た。
缶コーヒーが好きな人でよく差し入れてくれた。
今の御姉様はもっぱらドリップ派。
御姉様の入れるコーヒーは蜜の味。







・エピローグ6


御姉様の事を御主人様は千鶴と呼んでいる。
会社でも下の名前で呼ぶせいか一部社員からは双方への嫉妬の声は少なくないけど、
当人達は全く気にしていない様子。
私と御姉様の出逢いは元彼の浮気相手だった事に起因する。
性癖を隠していた私達は嫉妬するどころか激しく惹かれ合った。







・エピローグ7


3人の中で唯一煙草を吸う私は結構なヘビィスモーカー。
そして愛馬はハーレー。
愛車は社用車として御主人様が用意して下さったワーゲンゴルフ。
オープンにすると気持ちがいい。
同僚曰く仕事中の印象と運転中のオーラが真逆らしい。
ちなみに御姉様はスバルのインプレッサがお好き。







・エピローグ8


御主人様は声フェチ。
純粋にやらしい声よりも私や御姉様が責められて必死に耐えている時の声が愛しいみたい。
御姉様は体液フェチ。