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CROSS 第5話 『忘れてはならぬ戦い』

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第8章 悪夢の終わり



「少佐!!! 山口少佐!!!」

 山口大尉、いや、山口少佐の頭の中に大声が響く。その声の大きさはどんどん増す。

 山口少佐は、自室のベッドで眠っていた。ベッドの横では、佐世保少尉がつんぼになりそうなほどの大声を張り上げていた。
「起きろ−!!!」
佐世保少尉は、山口を手前に引っ張り、ベッドの上から落とした。

 ゴツンという音とともに、山口は不機嫌そうな顔で起き上がる……。佐世保は、彼が文句を言おうとする前に、
「山口さん! 目的地に着きましたから、早くブリッジに来てくださいね!」
そうまくしたてると、山口の自室から足早に出ていってしまった。
 山口は、ブツブツ文句を言いながら着替え始めた。山口の顔つきは、昔起きた悪夢を思い出してしまったせいで、とても険しかった……。

 自室の窓の外には、『CROSS』の今回の目的地である『第7世界』があった……。



   【 第5話 終わり 】