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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【無幻真天楼第二部・第二回・弐】小さなこいの唄

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「ハルミママー」
悠助が母ハルミを探して廊下を行ったり来たりしていたのを見たのは昨日という日のこと
「ハルミママ探してるの?」
「うぐちゃん」
烏倶婆迦が声をかけると悠助が振り向いた
「参観日があるの」
「参観日?」
「お母さんとかお父さんが学校にきてね一緒に給食食べたり勉強見てもらったりするの」
そういいながら悠助が学校で配られた【父母参観のお知らせ】と書かれた再生紙のプリントを見せた
「お父さんと…お母さん…」
そのプリントをまじまじと見る烏倶婆迦
「おっ悠助に烏倶婆迦」
「お父さん!!」
廊下の向こうから名前を呼ばれ顔をあげようとした烏倶婆迦より早く悠助が駆け出す
「おかえり」
「ただいまっ!あのねあのねっ」
父である竜之助を見上げ悠助が笑顔でプリントを見せた
「参観日…か…これはハルミに行ってもらうことになるかな」
「ハルミママいないの」
「なぁにたぶんちょっと買い物にでも行ってるんだろうさ。緊那羅もいないしな」
「そうなのかなぁ…」
少ししゅんとなった悠助の頭を竜之助が撫でる
「ねーお父さんはこれないの? ハルミママとお父さんも来ていいんだよ? 給食美味しいしねー」
「ただいまー」
「ただいまだっちゃ」
竜之助を参観日に誘っていた悠助の声を母ハルミと緊那羅のただいまが止めた
「ほら、な? 帰ってきた」
「うんっ!!ハルミママー!!」
嬉しそうに大きく頷いた悠助が烏倶婆迦の横を通りすぎて玄関に向かう
「おかえりなさいっあのねハルミママー」
「あら悠ちゃんただいま。どうしたの?」
「私先にいくっちゃ」
玄関から聞こえてくる会話
やがてガサガサという音と足音が近づいてきて