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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【無幻真天楼第二部・第二回・弐】小さなこいの唄

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「しまった…近衛…ッ」
迦楼羅の足元にまで伸びた黒も柱になると迦楼羅目掛けて突撃してきた
それを後ろに跳びながらかわす迦楼羅
「烏倶婆迦ッ!!」
迦楼羅が烏倶婆迦を呼べど烏倶婆迦からの返事はなく
その迦楼羅の声を聞いた乾闥婆が勢いよく戸を開けてきた
「…近衛…!!」
乾闥婆が無駄に高い天井に届かんとする黒い柱を見上げ睨む
「乾闥婆!!」
「迦楼羅! 烏倶婆迦は…」
乾闥婆の隣に来た迦楼羅に乾闥婆が聞いた
「油断した…おそらく近衛に…」
「そんな…烏倶婆迦ッ!!」
タンッと床を蹴った乾闥婆が近衛と呼ばれた無数の黒い柱に向かっていく
「乾闥婆ッ!!」
迦楼羅も乾闥婆の後に続き駆け出した

どこまでも切れない無数の近衛が乾闥婆目掛けて上から横からそして下からも迫ってくる
それをかわしながら烏倶婆迦を探す乾闥婆
宮という建物の中のはずが違う場所にいるように感じる
一面の黒い柱
どこにいて自分が誰なのかもわからなくなるような風景
どこまでも並び攻撃してくる近衛
「烏倶婆迦!! どこですか烏倶婆迦!!」
近衛を避け烏倶婆迦を呼ぶ乾闥婆
黒い柱の間からチラッと見えたオレンジ色に向かって乾闥婆が速度をあげた
「烏倶婆迦ッ!!」
近衛の中に見つけた烏倶婆迦を乾闥婆が呼んだ
「乾闥婆きちゃ駄目だ。おいちゃんは大丈夫」
「何がですか!! 近衛に捕まったら力を吸われてしまうんですよ!?」
羽衣の力で浮いた乾闥婆が烏倶婆迦に手を伸ばした
「駄目だよ乾闥婆。逃げて」
「なら早く手を…っ…」