数式使いの解答~第一章 砂の王都~
「ん? 全部使うんだよ? わたしブレーク以外は使えないからさ、たくさん買いだめしないと後で困るのよ」
(……いったいどれほどの量を一日で使うつもりなんだ?)
と、ローレンツは疑問に思ったが、口には出さなかった。
代わりに、
「明日のための準備をしないとまずいから、俺はいなくてもいいか?」
「もちろんいいよ。明日、がんばってね」
ニコッと花が咲くように笑う。
ローレンツは照れ、少し早足でその場を後にするのだった。
作品名:数式使いの解答~第一章 砂の王都~ 作家名:空言縁