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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【無幻真天楼第二部・第二回】星が丘

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「いねぇなぁ…;」
ぐー…
「ハラヘリ限界なんだやなぁー…」
ぐきゅううー…
「お腹と背中がくっつくんだなやー…」
ぐぅうー…
人気のない道に響く空腹の三重奏
「もしかしたらもう阿修羅たちが見つけてるかもしれないんだやな」
「そうかもしれないんだやな」
「まぁ…ありうるけどよー…あー…腹へっ…たぁあ;」
京助がため息をついた
ぐー…
と同時に腹の虫も鳴く
「そいや俺学校から帰った時点でハラヘリだったんだよなー;」
腹を撫でながら歩く京助がまたため息をつく
「今何時なんだやな」
「知らん」
「たぶん7時は軽く過ぎてると思うんだやな」
「あー…それは間違いないな」
漁師や農家が多い正月町の夜は早く朝も早い
そんな田舎の商店もやはり閉まるのは早く先程通りすぎた商店はもう閉まっていた
「梅田商店が閉まってたしな…」
「もうすぐよいこは寝る時間なんだやな」
コマもため息をつく
「しゃあねぇ…帰るか…」
「ゴはもう歩けないんだやな…」
へたりこんだイヌ
「ったく…」
京助が頭をかいたあとコマとイヌを小脇に抱えた
「さんきゅうなんだやなー…」
「まぁ…無理矢理つれてきたからな」
「そういえばそうだったんだやな」
数えるだけしかない街灯の下を通る
そこを過ぎるとまた暗い道
吸い込まれそうな気持ちになる
怖いとかじゃなくよくわからない気持ち
そんなことを考えながら京助が歩く
ぐー…
腹の虫がひときわ大きく鳴いた