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吉葉ひろし
吉葉ひろし
novelistID. 32011
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うこん桜の香り

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堀越は嬉しそうに出て行った。
翌日残りの7万円を渡し、受け取りを書いて貰った。
堀越はなにも疑わずに書いてくれた。
これ以上何かを言ってきたら、父に相談すれば解決してくれると安心した。
堀越との約束通り波子の裸体は、清楚な青緑色のシャツが着せられた。白のスカートにはうこん桜の花が描かれていた。
川田は手抜きをしないで描いた。
仕上がりは満足できるものであった。
このまま絵の解りそうもない堀越に渡すには惜しい気もした。

 
作品名:うこん桜の香り 作家名:吉葉ひろし