小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
吉葉ひろし
吉葉ひろし
novelistID. 32011
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

うこん桜の香り

INDEX|20ページ/52ページ|

次のページ前のページ
 

「すみません」
「珍しいですね、このさくらはこの街には多分ここだけですよ」
「どんな花なんです」
「八重です。色は白に淡い緑がすこし入っている感じです」
そのさくらは校庭の隅にあった。
「4月半ばに咲きます、今はただの桜の木ですよ」
「ありがとうございます。少しここに居ても宜しいでしょうか。スケッチをしたいのですが」
「許可を取ったのですからどうぞ」
教師は帰って行った。
百合はゆっくりと、うこん桜を観察した。
すると幹の一部が躯になっていた。根元の方である。
中を覗いた。瓶がある。誰かがいたずらで入れたのであろうが、取りだしておこうと思った。
コーヒーの瓶であった。中に何か紙が入っている。

作品名:うこん桜の香り 作家名:吉葉ひろし