「セックスアンドザシックスティーズ」 第二十四話
「いいお湯ね。肌がすべすべになる感じがする」
映子は大浴場にみんなと浸かりながらそう言った。
「そうね、きっと湯上り美人になれそうね」
美紗子が言う。
「美紗子さんみたいに元々美人はどうなるの?」
そう典子が言った後に恵子が突っ込んだ。
「そんな言い方して・・・相変わらずね。典子さん幸せ太りしたんじゃない?ダイエットするって言ってたのはどうなったの?」
恵子が逆襲した。
「そうなの・・・幸せ太りじゃ無いけど、痩せようと思わなくなったらこの始末なの。夫が何も言わないからいいんだけどね」
「典子さん、これからなんだから頑張って目的を果たしましょうよ。きっとご主人だって喜んでくれるわよ」
「恵子さんは簡単に言うけど、映子さんだって変わらないし・・・今以上には太らないようにするって言うことで許してよ、ねえ映子さん?」
「なんで私に振るのよ!痩せたいなんて言ったこと無いんだから」
「そうだったね。どんな身体でもあなたのこと愛してくれるんですものね、若い彼は」
「典子さん!それってイヤミに聞こえるわよ」
「イヤミなんかじゃないですよ。あなたが本当に愛されているって感じるからそう言っただけのことよ」
「なら・・・いいけど」
作品名:「セックスアンドザシックスティーズ」 第二十四話 作家名:てっしゅう