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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【無幻真天楼 第二部・第一回・参】そして僕にできること

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「いやー…すげかったよねー昨日の雨風大乱舞」
ぱしゃっと水溜まりをわざと踏んだのは南
空を写していた水溜まりが茶色く濁った
「家ふっとぶんじゃねぇかと思ったぜ…」
「何? そんな凄かったんか?」
「おま…あんだけ激しかったの知らんの?」
京助が言うと坂田が聞いてそれに中島が聞き返す
「知らん」
「みつるんはおねむだったんでちゅーん」
「ああ…理解」
「なるほど理解」
南の言葉に京助と中島が頷いた
「寝てねぇッ!!」
「んなら何で知らんの」
反発した坂田に南が突っ込む
「夢の世界にちょっと急用でいってただけだ」
「…寝てたんじゃん…」
胸を張って言った坂田に京助が裏手で突っ込みを入れた
「にしても…涼しくなったよなぁ」
中島が伸びをして空を見る
「……」
そして足を止めた
「中島?」
京助が少し後ろで止まっている中島に声をかける
「なかじー?」
「おーい脛毛ー」
京助に続いて南と坂田も中島を呼んだが中島は空を見上げたまま返事をしない
「…なしたんだ?」
「さぁ…」
首をかしげて坂田が中島に近づく
「…ゆぅちゃん? どったんでちゅか?」
「うぼぁっ!?;」
「んがっ!!;」
耳元で囁くように呼んだ坂田に驚いた中島の肘が坂田の顎にヒットして坂田がしゃがみこんだ
「あ…スマン;」
「ってぇ~…;」
「…何やってんだお前ら;」
坂田に謝る中島
京助と南もやってきた
「なしたん中島」
「や…なんでもねぇ…うん」
南に聞かれた中島がどもりながら苦笑いで返す
「なんでもねぇで俺の顎は大ダメージ食らわせんな…;」
「自業自得だろみつるん」
赤くなった顎をさする坂田に京助が言った
「…なんでも…ない」
中島がまた空を見上げると京助たちが顔を見合わせて首をかしげる
「さぁって帰るべ帰るべっと」
無駄に明るく大声で言った中島が歩き出した