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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【無幻真天楼 第二部・第一回・参】そして僕にできること

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「走るなっての;」
「おいちゃんお腹減った」
「矜羯羅様は起きてるナリか?」
わいわいとにぎやかな声が聞こえてきた
「…京助」
緊那羅が小さく呟いた声はにぎやかな声にかきけされた
「飯食いにいかねぇあるか?」
「…うん…いかなきゃ…だっちゃね…」
窓を閉めた緊那羅が元・開かずの間を後にした
「矜羯羅たち起こしていくっちゃ」
歩きながら緊那羅が言う
「ただいまーっ」
「悠助手洗いにいこ?」
ガラガラと玄関の戸が開いた音がしたかと思ったらさっき元・開かずの間で聞いたわいわいが聞こえてきた
「あー腹へった」
わいわいの中から聞こえた京助の声に緊那羅の足が止まる
「緊那羅?」
「あ…ごめんだっちゃ;」
分が緊那羅を見上げると緊那羅が苦笑いで謝る
気のせいなのか胸が苦しい
何だか気を抜くと泣きそうな気がする

ブンブンと頭を振って緊那羅が歩き出した

きっとこうなるのは自分が弱いから
強くならなきゃ

頭の中で自分に言い聞かせながら緊那羅が足を止める
そして和室の襖に手をかけた