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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【無幻真天楼 第二部・第一回・参】そして僕にできること

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「暑ぃんだよッ;」
「…ずいぶん…懐かれたっちゃね京助;」
苦笑いした緊那羅
「で…どうしたんだっちゃ? 京助」
「腹へった」
「我も腹減りある」
「何か食いてぇある」
ほぼ同時に京助と阿分が空腹を訴える
「あと20分くらいでできるっちゃ」
「持たん。無理」
卵を割りながら言った緊那羅に京助が言い切った
「20分くらい我慢…ってちょ…京助ッ!!;」
「ん?」
テーブルの上のおかずを口に入れた京助
「あ美味い」
「我も食いてぇあるー」
「我もー」
阿分が尻尾を振る
「も一個」
京助がまた手をおかずに伸ばした
「京助」
「あ?」
おかずをつまんで口に入れようとした京助が緊那羅に呼ばれた
「口開けろっちゃ」
そういった緊那羅が京助の口に肉団子を入れる
「ずるいあるー」
阿がそれを見て言う
「なるべく早く作るっちゃね」
笑って緊那羅が卵をかき混ぜ始めた
もごもごと口を動かす京助
「…おう」
京助が肉団子を飲み込むと小さく返事をした
「あら京助」
勝手口が開いてザルいっぱいにトマトやらキュウリやらを入れた母ハルミが入ってきた
「…何それ…どうしたの? 胸毛?」
「いや…;」
母ハルミも京助の胸元を見て聞く
「我腹減りある…」
「我も腹減りある…」
「あらあら」
阿分が顔だけを母ハルミに向けた
「じゃあトマト食べる? 今畑からとってきたから少しぬるいかもしれないけど」
「食うある!!」
「食うある!!」
母ハルミがトマトを差し出すと阿分が京助の胸元から離れて床に着地する
「やっと離れた…;」
「お疲れ様だっちゃ」
ため息をついた京助に緊那羅が言う
「緊那羅」
「何だっちゃ?」
卵で閉じた野菜を皿に移していた緊那羅に京助が声をかけた
「美味かったからもう一個」
肉団子に伸ばしてきた京助の手を緊那羅が箸で叩いた