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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「セックスアンドザシックスティーズ」 第二十三話

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典子は片付けを終えて自分の入浴を済ませて夫の居る部屋に入った。

「お待たせしてゴメンなさいね。やっと落ち着いた感じ・・・」

「そうか・・・じゃあ話してくれ」

「ええ、昔のことだけど怒らないで聞いてね。昨日友達と大阪に行っていたでしょう。いろんな話をして気付いたことがあったの」

「ふ~ん、なにそれ?」

「高校生の時に付き合っていた先輩に振られてずっと落ち込んでいた私を救ってくれたのはあなただって言うことをみんなに話したの」

「本当か?そんな昔のこと・・・どうして話すんだ」

「そこに来ていた浜松の友達がね好きな人が出来て同じ年にしてその彼と初体験したのよ。それでみんなはどうだったって話になって・・・」

「へえ~60で初めてか・・・貴重だなそれは。痛かったのかなあ」

「バカね、そんなことあるわけないじゃない。大人なのよ十分」

「まあいいや。それで何が言いたいんだ?」

「うん、私はあなたのことが・・・好きなんだって改めて感じられたの。身勝手してあなたを無視したりしてきたことが本当の自分じゃないって気付いたの。
許してくれるなら、もう一度あなたとやり直したいの。今の女性と別れて戻ってきて・・・お願い」

典子の顔をじっと見つめて夫の仁志はそっと手を握った。