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海野ごはん
海野ごはん
novelistID. 29750
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雨の日に彼女達へ本をあげる

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二人目はその日、誕生日を迎える女性だった。
  
1ヶ月前の事だった。バーで一緒に深夜まで飲んでた時

僕は何かの拍子で彼女の誕生日を知ることとなった。

黒いスケジュール帳の一番最後のページに日付だけを書いて忘れていた。

昨夜、何気なくスケジュール帳の裏表紙をめくると彼女の誕生日に気がついた。

あれ、この日付・・・明日じゃないか

ああ、あの時彼女に聞いたんだ。誕生日を。

そうか明日か・・・僕はすぐさま電話を入れた。

「もしもし、久しぶり。明日、誕生日だね」

「あら、覚えててくれたの?」彼女は明るい声で答えた。

「もちろん・・・明日パーティーかなんかするの?」

「うん、あなたも来る?」

「行かせてもらえるなら・・・来てもいいの?」

「あら、ずいぶん遠慮深いのね」

「彼氏とデートじゃないの?」僕はわざと探りを入れてみた。

「いない、いない。もう何年も居ないんだから・・・」

「じゃ、僕が1日彼氏になろう」

「まあ、嬉しい。それじゃゴージャスなプレゼントもらわなきゃね」

「それは期待しないで欲しいな」

「じゃ、いつものバーでだからわかるよね」

「わかった、何時?」

 「8時ごろからみたい」

「みたい?」

 「そう、いろいろ集まってくれるそうよ」

「ふ~ん・・・・」

 「じゃ・・・」

「ああ・・・」

僕は他に誰が来るのだろうか想像した。たぶん・・・・

さして気にするメンバーじゃないし、僕は何をあげようか考えた。

考えもまとまらないまま、僕は眠ってしまった。