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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【無幻真天楼 第二部・第一回・弐】しっぽの気持ち

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「聞いてくれたまえ」
南が真剣な顔で言ってきた
「なんだ?」
「俺さ…ちょっと突っ込みたいんだ」
「何に」
中島が聞くと南が壁に手をついた
「早く言え帰りてぇんだよ;」
なかなか言わない南の尻を坂田が叩く
「トイレのさぁ張り紙あるじゃん? トイレットペーパー以外流すなってのさ」
「まぁ…うん」
静かに話始めた南
「トイレットペーパー以外ってことはトイレットペーパーしか流したら駄目だってことだよな?」
「まぁ…そうだろう」
「…うんこは?」
南が言うと三人が止まる
「うんこは流したら駄目なのか…? おションはまだ液体だからいいとしてもだ…うんこは固形じゃん?」
「おま…またそげなくだらんことを…;」
「そんなことを考えて1日過ごしました」
ハッハと笑った南が上靴を靴箱に入れ外靴を出した
「考え出すとやめられないとまらないーってやつでさぁ」
「わからんでもないけどもな」
乾いた玄関に外靴を落とすと埃が上がる
爪先をトントンとして靴を履いた京助と坂田が戸を開けた
「なーんか…曇ってきたなぁ」
「あー…そういや台風だかきてるとかいってなかったか? どさんこワイド」
「どさんこワイドが何ていってたか知らんが俺ん家はめざましテレビだ」
空を見上げた坂田が言う
快晴だった青空にはどんよりとした灰色の雲が広がっていた
「台風シーズンかぁ」
「これが来たら秋だよなぁ…」
「んで冬だよなぁ」
「んで春だよなぁ」
だらだら歩きながら話す京助と三馬鹿
「なんだかんだあったけど季節とかまわるんだよなー…」
しみじみと坂田が言う
「なんでかやっぱ秋ってセンチメンタル」
京助が言うと三馬鹿が頷いた