「秘事は冬の真夜中」~天使の羽のヴァニス / 野原の書より
そんなディディカとケリダの一部始終を、魔法の鏡となって覗いていたアイス・キュロス。
彼女はヴァニスに二人の事を話します。
そして、女神様や天使様の力を借りてどうにか出来ないものかと願います。
「アイス・キュロス、それは出来ないの。ディディカの魂はカタロニアの野に。ケリダの魂は雪山の妖精の仲間の元へ帰らなくてはいけないの。そういう決まりなの。そうしないと、このヴァニラ・フィールズを元の姿には戻せない・・・。ごめんね・・・」
「いいのよ、ヴァニス、あなたが謝らなくても・・・。なんとなく、そう思っただけ・・・。ただ、何のために私たちは、この世界を元通りにしてるのかなって、チョット思っただけ・・・」
「でも、アイス・キュロス。チョットだけ、話をするくらいなら、きっと女神様も許してくれるわよね・・・」
「えっ?」
作品名:「秘事は冬の真夜中」~天使の羽のヴァニス / 野原の書より 作家名:ヴェリール