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タクシー強盗の恐怖

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「嘘だろう。金曜日の夜中に二万ちょっとじゃ、納得できないな」
「……」
 乗務員は周囲の余りの暗さに絶望する。今井が逃げればナイフを持っている男が追って来るだろう。先ほどの乗客の家まで、五百メートルはありそうだった。そこまで走って行って助けを求めても、家の中に簡単には入れてくれないだろう。今この瞬間に携帯電話で警察に通報することは、負傷を覚悟の上での行為となる。今井には勿論、そんな勇気はない。
「どうなんだ?出すのか出さないのか、はっきりしろ!」
「コンビニへ行けば、あと二万円程度なら機械から出せるかも知れません」
「何だよ。てめえはいい齢こいて算数もできねえのか!二足す二は五にならねえんだ。バカ野郎。五万必要だと云っただろうが!」
 今井は、三万円を引き出せると、そう云えばよかったのだと後悔した。