「セックスアンドザシックスティーズ」 第二十話
恵子が案内して心斎橋にある昔からのお好み焼きの店で昼食を採った。自分で焼いてソースに青海苔とマヨネーズを掛けて食べるのだ。
周りに新しい店舗が出来てもこの店は昔風の造りそのままになっていて懐かしい味を変わらずに提供していた。
「ここはね、私が小さい頃に良く親に連れてきてもらっていたの。だからご主人も奥さんもよく知っている。変わらない味なのよ」
「恵子さん、こんな美味しいお好み焼き初めて食べたよ」典子は感激していた。
「典子さん、私もそう」美紗子も続けた。映子も頷いていた。
秘伝のだしで溶かれた小麦粉と卵が作り出す絶品の味だった。
アメリカ村に立寄って、道頓堀から戎橋そしてなんばへと4人は着いた。少し歩きつかれたのか映子が早めにホテルに入ろうと言い出した。
目の前にあるサウスタワーが今夜の宿だ。ロビーで少し寛いでチェックインを済ませてカフェラウンジで会話を楽しんでいた。
作品名:「セックスアンドザシックスティーズ」 第二十話 作家名:てっしゅう