小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

【無幻真天楼 第二部・第一回】夢風鈴

INDEX|20ページ/23ページ|

次のページ前のページ
 

まだ慣れていない【父さん】
呼ぶときもやっぱり躊躇ってしまう
恥ずかしいとかそういうのではないのだが
嫌いとかそういうのでもなく
人見知りは全然ないと思う
緊那羅や矜羯羅たちとはこんなことはなかったし
茶の間の前まで来た京助が息をはいて襖を開けた
「お? 京助」
「やぁ京助君若たちなら君の部屋にいってるみたいだよ」
開いた襖
立っていた京助に竜之助と柴田がほぼ同時に言う
その声に反応してなのか偶然なのかコマがあくびをした
「昼は海で食うって母さんが」
「ほーいいねぇ」
阿修羅が笑う
「俺ら先いってるから」
「ああわかった」
やっぱりまだ何となくやりずらい
うまく言葉が繋がらなくて無意識に京助がうつむいた
「京助」
「…なんだよ」
「毛は生えたか」
竜之助が笑顔で聞くと京助が固まる
「若はまだだと思うんだ」
「毛は生えてなんぼやんきに」
「で? どうなんだ京助」
再び聞いてきた竜之助に京助が口をぱくぱくさせ
「知るかッ!!!!;」
怒鳴って襖を閉めた
ダンダンと強く廊下を踏みながら歩く京助
その音が遠ざかっていく
「…相変わらず流すのがうまいのお前」
阿修羅がククッと笑って竜之助を見た
「流す? 俺はただ本当に毛が生えたかどうか知りたかっただけだが」
「京助君はたぶんもう生えてるんじゃないかなと」
「…なんでそう思うん;」
柴田が笑顔で言うと阿修羅が突っ込んだ
「今度一緒にに風呂でも入ってみるかな」
竜之助が天井を見上げた