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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【無幻真天楼 第二部・第一回】夢風鈴

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「あっ矜羯羅様! 制多迦様っ」
慧喜の声に2人が振り返るとそこにはずるずるとビニールプールを引きずってきた慧喜と慧光、そして悠助と烏倶婆迦がいた
「コンちゃんとタカちゃんも遊ぼー?」
「遊ぶ?」
「涼しくなりますよ」
悠助が矜羯羅に抱きついて笑う
「水入れるナリよ」
ホースをもった慧光が蛇口のところにいる烏倶婆迦に合図するとキュッと烏倶婆迦が蛇口を回した
ホースの中に水が流れまるてホースが生きているかのように動きだす
しばらくしてホースから流れ出てきた水がビニールプールに入った
「ほらほらコンちゃんっ」
悠助が矜羯羅の手を引っ張ってビニールプールの近くに来た
「入ってください矜羯羅様」
「制多迦様ーこっち来てくださいナリー!!」
慧喜と慧光が2人をビニールプールに招く
呼ばれた制多迦が庭に降りて矜羯羅の隣に来ると矜羯羅の頭に乗っていたクロがぴょんと制多迦の頭に飛び移った
「入ってください矜羯羅様制多迦様」
烏倶婆迦が2人を見上げる
悠助にも慧光にも慧喜にも同じように見上げられて制多迦と矜羯羅が顔を見合わせると制多迦がへらっと笑った
「んじゃま京助の部屋いくか」
避難先が決まった三馬鹿が立ち上がる
「ラムちゃんもドゥ?」
南が緊那羅に声をかけた
「おーいってこい」
竜之助がクシャクシャッと緊那羅の頭を撫でる
「若いものは若いもの同士年寄りは年寄り同士」
ハッハと笑う竜之助
「年寄りていやぁかるらんどしたんかの」
「乾闥婆の側にいるんじゃないか?」
「僕がどうかしましたか?」
戸口にいた三馬鹿の向こうから乾闥婆の声がした
「迦楼羅は?」
柴田が聞く
「…散歩に行きました」
「散歩?」
「いい天気だからと」
三馬鹿が避けると乾闥婆が茶の間に入る
乾闥婆の顔を見た緊那羅が立ち上がると
「乾闥婆ちょっと来てくれっちゃ」
「えっ…」
乾闥婆の手を掴み茶の間を出ていった
「おーい緊那羅ー?;」
中島が緊那羅の後ろ姿に呼び掛けたが緊那羅は振り返らないままいってしまった
「もてもてやんきに乾闥婆」
阿修羅が笑う
「…俺らもいくか?」
「んだな」
坂田が歩き出すと中島と南もそれに続いた
茶の間の隅で団子になって寝ているコマイヌと阿分
そして阿修羅と竜之助と柴田
「一気に密度減ったな」
柴田が笑う
「…じゃ…始めるか」
「やっぱ話あるんかい」
あぐらをかきなおした竜之助に阿修羅が突っ込んだ