昨日の恋明日の恋
明日の恋
世間では夫を亡くした女性のもとに何人もの男が寄ってくるということはあるらしいが、その反対は無い。あるとしたら、金持ちか普段から興味を惹く男なのだろう。普段生活している所での運命的な出会いなどというのは、その辺に転がってはいない。まして50過ぎの男には。
連れ合いを亡くすということは、特別なことではなくごく普通に空気のように存在する出来事だ。と、思ってはみても心の空白もまた当然のように出来てしまう。何か代わるものはありませんかと神に願ったわけでは無いが、望んではいるのだろう。
親切な、あるいは暇な神様が気まぐれに出会わせてしまうかもしれない。明日、私はこんな風に彼女に出会い、恋をする。