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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【無幻真天楼第十四回・参】*あいのうた*

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「よいせぇっ!!」
京助がカレー鍋をどどんとテーブルの上に置いた
「待ってましたっ!!」
三馬鹿が鍋に群がる
「これがカレー?」
矜羯羅も上から鍋を覗き込む
「そそ!! この中にカレー様がいらっしゃるわけ!!」
南が言う
「…レー…」
制多迦がへらりと笑う
「あ…私この匂い…たしか南の家で…」
「え? あ、うんそうそう!! あれだよあれがカレー」
前に南の家で嗅いだことのある匂いを思い出した慧光に南が笑いかけた
「…いしかった?」
「はい」
制多迦に聞かれて慧光が少し照れながら頷く
「今飯持ってくる」
「あ何か手伝うぞ?」
再び京助が茶の間から出ていこうとすると坂田と中島が立ち上がった
「さんきゅー頼むわ」
「あ俺も俺も」
一歩遅れて南も立ち上がり坂田に続いて茶の間を出ていく
台所に向かう廊下でまた悠助と慧喜にばったりと会った
「まだ何かあるか? 運ぶの」
「あるよー?」
「了解」
スプーンと福神漬け、らっきょうの乗ったお盆を運ぶ悠助と慧喜を見送ると京助と三馬鹿が台所に入る
テーブルの上には炊飯器と麦茶のピッチャーとコップの並んだお盆とおかずの乗ったお盆があった
「これか」
「んじゃ俺炊飯器持つわ」
中島が炊飯器を持ち上げた
「んじゃ俺はか弱いから麦茶ー」
「俺これか」
坂田がコップのお盆、南が麦茶のピッチャーを持つと台所から出ていく
「京助ー?」
「あ悪ぃ先いってくりゃれー」
坂田に呼ばれた京助が返事をする
誰もいなくなった台所
さっきまでいたはずの緊那羅はいない
あったのは緊那羅の持っていた麦茶のピッチャーだけで
その麦茶のピッチャーも南が持っていった
京助は台所を出て茶の間とは別の方向へ向かった