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せき あゆみ
せき あゆみ
novelistID. 105
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ぼくんちはおばけやしき

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 庭で遊んでいると、ひそひそ話をしている声が聞こえた。家の北側のやぶの方からだ。
「だれかいるの?」
 ぼくがちょっと大きな声で言ったら、ふたりの男の子が顔を出した。
 近くにすんでいるんだろう。ひとりは坊主頭で体つきのがっしりした子、もうひとりはやせてひょろっとした子だ。年はぼくと同じくらいかな。
「えへへ」
 ふたりは『見つかっちゃった』っていうような照れ笑いをうかべている。もしかしたら……と思ってぼくは聞いてみた。
「ねえ、君たち? 張り紙したの」
 ふたりは顔を見合わせると、これまた『ばれたか』と言う顔をした。
「ま、まあね」
 ふたりともばつの悪そうな顔をしてもじもじしている。
「入っておいでよ。冷たいものごちそうするよ。聞きたいことあるし」
 ぼくはママにたのんで、木陰のテーブルにジュースをもってきてもらった。
「まあ、お友だち? さっそく遊びにきてくれたの?」
「ううん。初めてあったんだ。こっちの学区の子だよ」
「まあ、よろしくね」
「よ、よろしくお願いします」
 ふたりはママにぺこっと頭を下げた。
 それからぼくたちはお互いに自己紹介をした。坊主頭の子はたかし君、やせっぽちの子はまさと君と言って、思った通り、ぼくと同じ四年生だった。
「じゃあ、こっちの学校にはこないのか」
 たかし君が残念そうに言った。
「うん。ちょっと遠いけど通えない距(きよ)離(り)じゃないから転校するのはやめたんだ。でもせっかく知り合えたんだもん。これからも遊びに来て」
と、ぼくが言ったら、ふたりともうれしそうな顔をした。
「ところでさ。どうしてここがお化け屋敷なの?」
 すると、ふたりは『まってました』とばかり身を乗り出してきた。