Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(1)
恐怖で体を震わすことしかできない。ネオの姿も上半身しか映らず、あと少しで消える。
だんだんと目線が下がっていき、胸のあたりまで呑みこまれていく。
みんなといたい。
ずっといたい。
孤独に蝕まれるより、みんなのいる天国に行った方がよっぽどマシだ。
でも……でも……。
いつかは。
(さあ、行くのだ)
あたしは答えが出ないまま、遠くにいるネオが消えた瞬間、深淵の闇へと呑まれてしまった。
いかにも「王」と呼ばれる偉人たちが着てる服を羽織った骸骨が、目の前へ現れ、アタシの顔に触れようとする。不気味な笑みがあたしの身体が石化する。
その瞬間。
――これが、あたしが見た夢の全貌。まったく、冗談じゃない。
恐かった。マジで。バイキンマンくらいの可愛い悪魔が仕組んだのならまだ許せるが、これはそういうレベルじゃない。本物の悪魔が見せたマジモンだ。ちくしょう、現実にありそうなもの見せやがって。
ん? 現実……か。
作品名:Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(1) 作家名:永山あゆむ