Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(1)
で、今回は、
「趣味とか、ある?」
これが今回のテーマか。さっき、アイツが友達と話題にしていたような。
「ね、ネオ……」
ネオの背後から、嫌悪感がはっきり分かる舞永朱莉の声が聞こえてくる。揉め事は起こしてほしくないみたいだ。この光景も毎回毎回見ている。
あたしだってそうだよ。でも、こいつがうざいんだよ。無理矢理つき合っている身にもなってくれよ。分かっているなら、強引にでもあたしの世界から退場させてくれよ。
声に出ないそんな気持ちはスルーして、
「いいじゃないのよ、あかりん。クラスメイトなんだから。……ね、どうなの?」
「……」
未知流は黙ったまま外を見つめている。
しかし強引に、
「わたしはねー、カラオケかな? 歌うのが大好きだし歌手を目指しているから。まあ、兄貴からほめられたことがきっかけなんだけどねぇ~」
てへへ、とネオは笑って見せる。
作品名:Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(1) 作家名:永山あゆむ