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永山あゆむ
永山あゆむ
novelistID. 33809
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Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(1)

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「!」

 無数の黒い紐によって体の自由が奪われる。
 
 そして、目の前には、

「さあ、もっと闇に染まるがいい」

 一反もめんみたいな、体中が歪んだ紫色が点滅した、地獄からの使い魔的な奴が現れる。

 「またかよ」と思う。いや、何年も見ているか。絶望をしたときからずっと。

 紙のような手を未知流に向けて突き出した瞬間、未知流はズルズルとブラックホールみたいな渦巻く空間へと引きずり込まれていく。

 いやだ! と思ってもこれが自分が見ている現実だ。何も変えることができないもの。手を伸ばしたって繋ぐ人もいない。だから、縛られて当然。いっそ、死んで闇と同化したい。そんな気分。

 でも、せめて、あの世に行く前に自分がこの世にいたという証だけは、せめて。

 そんな淡い願いを想った瞬間、

「させないよ!」

「!」

 上空から声が聞こえてきて、黒に染まった空間がピカーッと白く晴れていく。今までとは違った展開だ。普段はブラックホールに引きずり込まれる前に、ガバっと起きるのが定番であったのに。