Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(1)
漫画の主人公でも演じているのかと思わず疑ってしまう。そんな自分にクスっと……いや、笑い事ではない。あたしにとっては死活問題だ。
お風呂でも考えたアイツの対策――麻倉音緒への対策がなかなか浮かばないのだ。ああいう奴は必ず、振っても振っても追いかけようとする。
どうにかならないものか。
まあ、今日初めて会ったことだし、手の打ちようも分からない。これから考えるしかないか。
本当に疲れた。寝よう……。
趣味でやっているアレをする気力もない。
未知流は部屋の中心にあるローテーブルを少し移動させて、部屋の電気を消し、そのままベッドへダイブ。トランポリンのような跳ね具合が気持ちいいのだとか。
そんな居心地よさを感じながら、未知流は寝入った。
暗い闇の中。
黒一色の世界に未知流はいた。
ああ、いつもの悪夢だ。
ということは……、
ビュ、ビュ、ビュッ!
作品名:Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(1) 作家名:永山あゆむ