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永山あゆむ
永山あゆむ
novelistID. 33809
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Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(1)

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 コイツらと違って感情的に暴力なんか奮うことはないし(父親に徹底的に叩き込まれた)、不登校もしない。金髪に染めたりピアスもつけていない。この! 容姿の! どこが! ヤンキーなんだよ!? と大声で叫びたい。しかし、そうしたらコイツらの気に障る恐れがあるので抑えておく。

 それに、文句を言ったところで何も変えられないのだ。仮に誤解が解かれたとしても『お嬢様』や『不良』という九年間背中に貼られているレッテルはそう簡単には消えないのだから。

 結局は原点回帰。朝から誓ったことを貫くしかないのだ。

 麻倉音緒の術中には惑わされず、平穏に。

 華やかに風に舞う桜吹雪とは裏腹な想いを抱えながら、未知流は駅舎の中へと一番乗りした。

「ふぅ……」

 風呂から上がり、グリーンの爽やかなストライプパジャマを着て、二階にある自分の部屋へと戻った未知流は、ドサッとベッドに倒れ込んだ。

 初日にしては色々と出来事がありすぎた気がする。

 自分を知っている奴らが噂を広め、避けられ、しかし、麻倉音緒という変な奴とクラスメイトになり、強引なまでのハイテンションにウザくなって罵声を浴びせるも、あの強い光に返り討ちに合い……いきなり大ボスと立ち会って初っ端からやられてしまう主人公みたいな、そんな衝撃的な一日であった。まさか、自分と張り合おうとする者がこの世に現れることになるとは。