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永山あゆむ
永山あゆむ
novelistID. 33809
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Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(1)

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廊下や教室の中には、まだ二〇分あるというのに、自分と同じ学生がたくさんいた。教室のなかでずっと座って待っている者や落ち着かないのか、同じ中学の友人たちと廊下で話す者。色々な学生たちの思いで溢れていた。

 まだ噂を聴いていないのか、学生たちは未知流の姿を見ると、廊下で友達と話す者は、未知流の姿かたちを見かけると呆然と立ち尽くし、それに反して自分を知っている者は、さっと避けていた。

 そんな閑散化する廊下を歩いて、左の職員校舎と右の専門教室校舎の連絡橋のところで、

「あ、あった」

 クラスの札に『一年五組』と書かれていることを確認し、未知流は教室の中へと入る。

「!」

 入った瞬間、廊下にいた者たちと同様の反応を見せるがそれはスルー。五×六列に配置された机を抜けて、教卓の奥にある黒板に貼られている座席表を覗き込む。学生たちは各列三人ずつ座るようになっている。

 一年生は二年、三年生とは違い、少人数制で八クラス構成なのだ。きめ細かな指導が学生たちに行きわたるようにするためである。そして、この体制ができるのも、一年生には学習指導要領上、ほとんど決まっているからだ。芸術系――音楽、美術、書道から一つ。そして、オーラルコミュニケーションと呼ばれる英語の科目と数学Aから一つを選択するだけだからだ。