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永山あゆむ
永山あゆむ
novelistID. 33809
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Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(1)

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「あいつ、『お嬢様』なのよ。ヤクザの娘なの。父親がすっごい厳ついから」

 勝手にヤクザにするな! お嬢様でもない! 親父は……そう、見えるかもしれないけど、空手の師範だっつうの! 誤解すんじゃねぇ! と内心思いながら、学園ドラマのような扱い――未知流様のためにお作りしましたと言わんばかりに、左右に学生が避けて、道を作る。気分はまるで『お嬢様』。服装とお揃いだ。

 違うっつうの!結局、やっかい事になってしまう。自分の存在そのものが。そうかよ。結局そうなるのかよ。小、中関わらず、高校でも特別視! どこにいても変わらないのかよ! あーもう、分かったよ! わかりましたっ!

 少しガニ股にして、ドスドスと鳴らして苛立っているのをアピールしながら、彼らが創ったレッドカーペットの道を歩く。コンクリートで固められた地面が不思議とそう見える。「すげえ、V系だ」とか、「めっちゃ、お嬢様じゃん……」と、地毛と容姿の感想を述べる雑音をスルーしながら。

 後ろから注目を浴びながら、未知流はホワイトボードを見つめる。みんな祈っているのだろうか。「自分と同じクラスにならないように」って。手を握って神頼みをしているのだろうか。だが、それも関係ない。あたしはあんたらに迷惑をかけないからご安心を! どんなクラスになっても関係ないから!