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永山あゆむ
永山あゆむ
novelistID. 33809
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Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(1)

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 ――普通に登れるっつうの!

 空手で鍛えた運動神経で、軽々と上っていく。友達と一緒に歩いている学生から、「ほんっと、きっつ!」とボヤク声も聞こえるが、未知流に言わせれば「鍛錬がなっていない!」、それだけのことだ。

 簡単に攻略し、駆け上がっていく。

 そして、

「ええと、クラス表は確か……あそこだったよね」

 試験の合格発表があったときと同じ場所、学生用の玄関口ではなく、来客用のところだ。

 その方角へと歩いていくと、自分と同じ新入生がきゃあきゃあ騒いで見つめていた。近くには、車もたくさん置かれており、親と一緒にホワイトボードに見ている学生もちらほらいる。

 「あ、あたしと一緒じゃん」「よかった~知っている人がいて!」と人がたくさんいるにもっ関わらず二人で手を繋いで小ジャンプする女子学生や、「うわ~オレ、知り合いいねぇ~」と嘆く男子学生など、喜怒哀楽で溢れていた。

 そんな興奮冷めやらぬ中、

「あっ……」

 後ろにいる未知流に気づく男子学生が慄く。おそらくコイツは、同じ中学校のものなのだろう。その男子学生に続いて、自分に気づいたものが連鎖反応のように次々と口籠り、そのことを知らない他校から学生にヒソヒソと語る。