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永山あゆむ
永山あゆむ
novelistID. 33809
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Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(1)

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 恐れられているが故、こういう人ごみの中で待つのは苦手だ。息苦しくて、もしかしたら自分のことを噂している人もいるかもしれないと考えると、苛立ちが隠せない。ここにいる学生全員が自分の敵に見える。

 とにかく、目立たないようにすることが大事だ。髪は少々濃くてもみんな同じ色だ。中には反して茶色に染めている者もいるかもしれないが、人ごみと紛れるはずだ。

 こんなふうに過ごすのだ。

 これからの三年間も。

 こっそりと。陰に隠れて。

 そう思っている内に、電車がホームへとやってきた。


 「やっと着いた」

 岩国駅から約一〇分。

 たくさんの総合生たちが通る中、未知流は岩国駅から2つ下った――JR藤生駅の出入り口で背伸びする。左上を見ると、中国電力火力発電所の鉄塔から煙がもくもくと空へ上がっている。

 未知流は、学生たちに習って、駅舎の左側にある裏道に通じる緑色の歩道橋を渡り、車一台分しか通れない道路へと出る。