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永山あゆむ
永山あゆむ
novelistID. 33809
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Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(1)

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 それに関わらず、上下四車線の道路を走る車や基地に滞在している戦闘機の音が、朝から慌ただしい。まるで、乗っている人たちの一日の速さを表しているようにも見える。

 そんな朝の喧噪に、「一日がこんなに早くなればなぁ~」と、未知流は思う。

 毎日、朝や休み時間に誰とも話すこともなく真面目に授業を受けて(そのおかげで常に上位ではあった)、部活もせずに誰とも話さず帰るの繰り返し。実に面白くない。例のドラマの教授の逆を常に言ってしまうのだ。『実に面白い』と同じイントネーションでも。そして土日は近くの供用会館を使って、父親の空手教室の手伝い。未知流も小、中にみっちり鍛えられ、黒帯をとることが出来た。

 そんな今日(こんにち)までそつなくこなしているわけだが、刺激が欲しくないって言ったらウソになる。

本当は、楽しみたいのだ。小、中とは違い、市内から学生が集まる高校という場所で、新たな友達を作り、部活をして、充実した日々を送りたいのだ。

 だが、噂は広まってしまうのだ。心無い者たち――同じ中学で総合高校に行く者たちによって。だから、十代で過ごす『青春時代』と呼べるような思い出は作ることはできない、と未知流は割り切っている。そういう運命だと。

 だったら、やることは一つだ。

 みっちり『楽しく』勉強して、進路を固めて、大学に行って、将来、バカにしたヤツに見返してやる!