Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(1)
「みっちぃ!」
「!」
未知流は、ハッと急に顔をあげる。
「ネオ……あたし」
肩を揺らして叫ぶネオが前にいる。
「まったく、どうしたのよ、みっちぃ。らしくないよ、本当に。昨日も朝からボーッとしていて、心あらずだったし……どうかしたの? 何か嫌なことでもあったの?」
ネオが心配そうな顔をして訊ねてくる。
――ほんと、どうかしてるわ。
「ねぇ、ネオ。あたしの顔を見て……どう見える……?」
低く、怯えたような声音を出す。彼女の前で、こんな声を出すのは確か、二度目のはずだ。
「え? どうって言われても……」
「お願い、見て」
未知流の懇願を受け入れ、ネオは未知流の顔を覗き込む。
「なんか、恐怖とか、悲しみ、淋しさがごちゃごちゃになった顔に……なってるよ。一体なにがあったの? こんなことにしたのは誰なの!?」
ネオも不安そうな表情でこちらを見つめる。
作品名:Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(1) 作家名:永山あゆむ