Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(1)
風が未知流の問いかけに答えているみたいだった。「そうだよ、ときには嵐のような体験もあるんだよ」と。
だとすれば。
(いつまでも皆とは、いることができないのだ)
昨日、夢に出てきた骸骨の言葉を思い出す。
そう、必ずやってくる。誰にでも訪れることだ。
光速で訪れるその日を境に『前の自分』へと戻っていくのだろうか。
それだけは嫌だ。
絶対に。
彼女との出会いは、必然であり、かけがえのないものだから。
だけど、ここから離れていくと……。
失いたくない。
どうすればいいんだよ……。
ったく、二日間このことばっかりじゃないか!
昨日から堂々巡りにしている思考を忘れようと、必死に頭の奥底へ封じ込もうと、顔を下げてかたく目を閉じる。
作品名:Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(1) 作家名:永山あゆむ