【無幻真天楼 第十四回・弐】ひまわり
「は…?;」
「ここにいる者たちって俺ら込み?;」
「自慢じゃねぇけど俺手から何もでねぇぞ?;」
「でるったらケツから屁くらいか?」
「いやそれもある意味強力な武器になるぞ毒ガス」
「京助のは臭い」
自分の手を見ていう南に京助と中島そして鳥倶婆迦が便乗する
「お前達が僕様より強い?」
「ええそうです」
清浄が足に力を入れて自力で身を起こす
「柴田…」
それを坂田がぐしゃぐしゃになった顔で見上げると清浄がその頭をなでた
「またすごい顔になってますよ若」
「うるさいッ!!」
清浄が自分の着物の袖で坂田の顔を拭う
「あ; 逆に汚れちゃいました」
はははっと清浄が笑った
「…笑うな」
パリっとまた小さく電流のような音が聞こえた
鳥倶婆迦が緊那羅の服をつかんで少し後ろに下がるとそれをかばうかのように緊那羅が自分の体に鳥倶婆迦を抱き寄せる
「弱いのに弱いくせに…むかつく…」
「僕にすればお前の方がむかつくんだけど」
「わぁお;」
吐き捨てるようにいいながらやってきた矜羯羅が帝羅を睨む
「気に入りませんがそれに関しては僕も同感です」
コマとイヌを抱きかかえた乾闥婆が同じく帝羅を睨んだ
作品名:【無幻真天楼 第十四回・弐】ひまわり 作家名:島原あゆむ