【無幻真天楼 第十四回・弐】ひまわり
いままでずっとその場を見てきたのにまるで今ふと見たかのようなおかしな感覚
ついさっきまでそこに居た二つの姿はなくなっていて
散々ぶっ壊れていたはずの家や庭やらは元に戻っていてさっきまで起こっていた出来事が
夢だったんじゃないかという考えを頭に浮かばせた
時折聞こえる車の走行音
雨上がりの空気
満天の星空
「あ、あれ北斗七星だよねっ」
悠助が夜空を指差した
「ああ…そうだ…な」
竜が夜空を見上げた
作品名:【無幻真天楼 第十四回・弐】ひまわり 作家名:島原あゆむ