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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【無幻真天楼 第十四回・弐】ひまわり

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「お前…」
帝羅を取り巻く空気がパリパリと音を立て帝羅の怒りを表している
それに怯むことなく帝羅と向き合い立つ制多迦と矜羯羅
帝羅の横で帝羅を恐れた顔で見上げる指徳
「…制多迦…矜羯羅…」
「君の作ったご飯は嫌いじゃなかったよ」
「…ん」
乾闥婆が二人の背中に声をかけると二人が振り向き笑った
乾闥婆の腕に抱かれた迦楼羅がハッとして身を起こそうとした瞬間
「らああああああああああああああーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!」
帝羅の大声とともに今までに無い程の衝撃が空気を伝わり響き渡った
それは光であり 風であり 音であり 恐怖であり 
あたりが激しい光で照らされる中、制多迦と矜羯羅の影が守るように乾闥婆と迦楼羅を暗くした
何かを叫んだ乾闥婆の声は激しい音でかき消された
「タカちゃんッ!! こんちゃんッ!!!」
竜の足にしがみつきながら悠助が光と風の中心に向かい叫ぶ
「ちょ…おいおいっ;」
足を踏ん張って飛ばされまいとしている京助に緊那羅が掴まり同じく飛ばされまいとしている
「っ…あの至近距離からまともに…制多迦…矜羯羅ッ…」
悠助をひょいと小脇に抱き上げて京助の腕をつかんだ竜が帝羅がいる中心を睨んだ