【無幻真天楼 第十四回・弐】ひまわり
「なんだか思いっきり本線から外れてしまってるんですけどーどー…俺としてはこのまま解散!!でもいいんですけーどー…どー…」
ハッハと笑っていた南のその言葉に気づかされ一同が帝羅を見る
と帝羅もハッとして辺りをきょろきょろした
「去れ」
光の矢を構えた迦楼羅が帝羅に向かい言った
「っ…僕様に命令するんだ…」
帝羅が一歩足を後退させる
「ってか一瞬アイツも流されてたよな」
「間違いなく流されてたよな」
中島と南が言う
「…ラスボスまで巻き込むお馬鹿パワー…京助君」
「誰が馬鹿だ誰がッ;」
「加えて地獄耳…デビルイヤー」
「いやそれは悪魔耳」
「本当に緊張感が無いやんきに」
南と中島そして京助のやり取りに阿修羅が笑う
「いい息子だな」
「だろう?」
阿修羅が竜に言うと竜が京助の頭を叩いた
「いてぇよ;」
文句を垂れながらも竜の手を払おうとしない京助に緊那羅も笑う
「僕様に…」
パリパリッという音が聞こえ一堂がハッとする
帝羅の白い布がフワリと揺れてオレンジの耳飾が見えた
「去れ、帝羅」
言った迦楼羅の両隣には制多迦と矜羯羅
「弱いくせに…弱いくせに怖いくせに…」
帝羅の顔が歪む
「京助!! 悠助!!」
「ヘッ?;」
「うんッ!!」
竜が京助と悠助を呼ぶ
ヒマ子から受け取ったという元をたどれば迦楼羅の宝珠を見た後竜が帝羅を見た
「約束守るからな…」
竜が宝珠を握り締めた
作品名:【無幻真天楼 第十四回・弐】ひまわり 作家名:島原あゆむ