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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【無幻真天楼 第十四回・弐】ひまわり

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「どんなって…いつものうぐちゃんの顔よ?」
「おいちゃん笑ってる?」
「え?あ…そうね笑って…」
鳥倶婆迦の質問に母ハルミがすこし困りながら答える
「…おいちゃん…笑ってるのにどうして?」
ぐっと鳥倶婆迦が帽子をつかんだ
「おいちゃんが笑ってるとみんな笑顔になるって。おいちゃん…だから…」
震える鳥倶婆迦の声に母ハルミが再び鳥倶婆迦を抱きしめた
今度は優しく包み込むように鳥倶婆迦を抱きしめた母ハルミに小さく鼻をすする音が聞こえる
「おいちゃん笑ってるよ? ねぇハルミ…でも誰も笑ってないよ…おいっ…おいちゃんっ…」
しゃっくりをあげはじめた鳥倶婆迦の背中を母ハルミがさする
「おいっ…なんでぇ…ッ」
やがて声を上げて泣き始めた鳥倶婆迦のお面が床に落ちた
「おいちゃんっ…笑ってたのにっ…なんでなんで…なんでみんな笑ってない…おいちゃ…んッ」
母ハルミの服に鳥倶婆迦の涙と鼻水とその他もろもろが染み付く
「ねぇうぐちゃん…誰がそういってくれたの? うぐちゃんが笑っているとみんな笑顔になるって…」
母ハルミが鳥倶婆迦に静かに聞くと鳥倶婆迦がゆっくりと顔を上げた
大きな緑色の瞳の周りを赤くした鳥倶婆迦の素顔
悠助と同じくらいのあどけなさを持った鳥倶婆迦があふれてくる涙を懸命に拭いながら何とか泣き止もうとするも泣きしゃっくり地獄に陥ったらしくヒッヒッという声しかでてこないでいるのを母ハルミが眉を下げたやさしい笑顔で見る
「うぐちゃんのお面じゃない顔見たの二回目ね」
ふふっと笑う母ハルミを見た鳥倶婆迦の目からまた大量の涙があふれ鳥倶婆迦が母ハルミに抱きついた