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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【無幻真天楼 第十四回・弐】ひまわり

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「慧喜!!」
悠助に抱きしめられていた慧喜の元に慧光が駆け寄って手をかざす
「えこちゃん…」
「…慧光…」
今にも泣きそうな慧光を慧喜と悠助が見上げる
「何も言わなくていいナリ…何も聞かないナリ…でも…もう一人で…」
慧光が震える声で言っている途中慧喜が嗚咽をあげ始めた
「ごめん慧光ごめん悠助ごめん…義兄様ごめんなさい緊那羅ッ…制多迦様矜羯羅様…ヒマ子義姉様…ッ」
一人一人の名前を言いながら泣き始めた慧喜の頭をまた悠助が抱きしめる
「…京助?」
「…そうか…わかった! さっきの違和感!!」
「へ?」
「ほらさっきなんか足りないていったのあれ! ヒマ子さんのツッコミだ!!」
「ああ!!」
「そういえば」
京助の言葉に中島と南が手をたたいて頷いた
途端に曇った竜の顔
「…京助」
「あん?」
ポンっと京助の頭に竜が手を置いた
見上げる京助と緊那羅
何か感づいたのか鳥倶婆迦が家の中に走っていく
「…想いっていうのは本当に強いものだな」
「はぁ?; なんだよいきなり」
頭に置かれた手をうざったそうにしながら京助が返す
「誰かが誰かを想う思いは本当に強い…俺もハルミに出会うまではその強さを本当にわかっていなかった」
竜と緊那羅の目が合った
「…あ…」
緊那羅があわてて目をそらすと同時に握っていた京助の手も離す
「お前はそんな想いに支えられて助けられているんだ…お前だけじゃない…それにお前だって誰かを想っているだろう? その誰かを助けたい守りたいと想う想いそれは本当に強い…」
「何が言いたいんだ何が; 俺頭悪ぃんだからまとめて簡潔にいってくれ」
京助が緊那羅が離した手をポケットに突っ込みながらいった