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真夜中の公園で

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                 *

 その翌々日の夜に、河田はまた公園に入って行った。見たことのないキジ猫が加わり、三匹が静かな会議中だった。一辺が一メートル余りの、正三角形をつくって三匹はじっとしていた。それが午後八時頃のことだった。
夜中の一時頃に行くと、子猫だけがその辺りの花壇の中で眠っていた。何度か薄目を開けたが、動こうとはしなかった。
 その一時間後だろうか。子猫はまだ眠っていた。すぐそばで眺めていると、子猫は漸く起きて花壇から出た。
「お前には親がいないのか?」
 と、河田が声をかけると、ニャーと返事をした。
「お腹がすいてるだろう」
 と云うと、また返事をした。痩せていて、如何にも空腹そうな雰囲気だった。
 公園内には大きな看板に「猫に餌を与えないでください。残りの餌にカラスが集まります」と書かれている。
「今度会ったら餌をあげるぞ」
 猫の返事を聞いてから河田は立ち上がった。
作品名:真夜中の公園で 作家名:マナーモード