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なっちょん
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novelistID. 25113
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片山レンジャー 前編

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 それから少しの時間が経ち、斎藤家もある程度この地域に打ち解け、片山レンジャーとジョギング中の柏木さんとの世間話の話題にも上がる様だ。

「恵子ちゃんは最近どうかね?綺麗になっただろ?」

「はい!恵子ちゃんは前から綺麗でしたが、最近はぐっと大人びてきました!」

「ほほう?」

「胸はまだまだ発展途上ですがねっ!」

「こらあ!変な事を大声で言わないでっ!」

 怒声と共に、投げつけてくる目覚まし時計が二階から。

「はっ!?」

 気配に気付いた片山レンジャー!恵子ちゃんお気に入りを壊さないよう、そっと顔面で受け止めた。

「ぐっ!」

 がつん!という鈍い衝撃は、顔のマスクから火花が散る程であり、痛い。本当、激しく痛いのだが、ヒーローは痛みに強い様に見せなくてはならない。マスクの下では大変な表情をしながら、元気そうな声を掛けた。

「け、恵子ちゃん!おはようございます!」

「むぅ...おはよ」

 彼の気が恵子ちゃんに向けられたのをみた柏木さんは、朝の雑談を打ち切った。

「片山レンジャー。それじゃ私は行くよ」

「あ、はい!お気をつけて!」

「はい、ありがとう」

 柏木さんがお腹を揺らして去っていくのを確認すると、片山レンジャーは朝のトレーニングを始めた。