京都から想いを込めて、あなたへ~私の古都めぐり~
ふた駅ほどです。
なので、のりかえを少なくするには、やはり赤穂線経由が良いです。
なーんて、こんな話をしても、? ですよね。
さて、この赤穂線を利用して帰っていると、あることに気づきます。
というのも、ある途中の駅までくると、車内で聞こえる乗客の会話が
がらりとかわってくるんです。
会話というより、正しくは使っている言葉、方言です。
播州赤穂までは兵庫県、つまり関西圏になりますので、
方言も関西弁、上方なまりなのです。
それが、不思議なことに、赤穂を通過して岡山県に入ると、がらりと上方弁から
岡山弁に変わります。
当たり前のように聞こえる話かもしれませんが、
赤穂駅を境に前と後ではガラリと言葉遣いがちがうーというのも最初はもの凄い驚きでした。
赤穂までは周囲の人たちが
〝昨日なー、先生が忘れ物しはってなー〟
〝そうやねん。あの先生、よう忘れ物しはるやろ〟
なんて、関西弁しか聞こえないのに、
赤穂を過ぎたとたんに
〝昨日なー、先生が忘れ物したんよー〟
〝そうじゃろ。あの先生、よう忘れ物するもんなー〟
と、まったく言葉使いが変わるんですもの。
石川啄木が
停車場にふるさとの訛を聞きにいく
というような俳句を残しています。これは近くの停車場-駅まで
ふるさとの方言を聞きにいくという内容です。
故郷を離れて暮らしている啄木が故郷からやってくる列車が停まる駅まで
わざわざ方言をききにいったらしいのですが、これ、何となく判るような気がします。
私も赤穂線に乗って帰る途中、いつも赤穂駅を過ぎると、
周囲の人の言葉遣いが岡山弁になるのを聞いて、ほっとしたものでした。
ああ、帰ってきたな~としみじみと感じたものです。
ちなみに。
京都で暮らし始めたばかりの頃、不思議なことがありました。
関西弁では~しはるという語尾を多用しますが、
これは一般に軽い敬語的表現。
ふつうの~される、~なさる
という意味に近いものです。
京都や大阪、神戸から通ってきていた友人たちは
これをふつうに、近所の小学生が勉強しはる
という風に使うのですが、ふつうに考えれば、小学生に敬語なんて使いません。
ですが、~しはる、の~はるは軽い敬語なので、
小学生とか幼児、赤ちゃんなどにも抵抗なく使えるのかなと、これは私が
勝手に判断したことです。
確かに、関西の人は形式張った敬語よりは、こちらの軽い敬語表現をよく使う傾向が
あるようだとは四年間の京都暮らしで学びました。
岡山には、そういった軽い敬語を表すような言葉はありません。
なので、必然的に、~される、~なさる、というように格式ぱった
言葉使いを余儀なくされます。
日常生活の中で、気軽に使える敬語表現として、この関西弁の~しはる
という語尾はかなり便利だと思います。
とはいえ、私は岡山生まれの岡山っ子。
やはり、ふるさとの方言を聞くと、これがいちばん良いなぁと思いますし、
皆様もそれぞれ、ご当地のお国言葉を最も愛していらっしゃるのではないでしょうか?
☆ 京都名所案内~太秦映画村と幽霊の出るお寺~
こんにちは。
今日はまたまた、京都の名所案内です。
皆さんもよくご存じかと思いますが、京都の太秦映画村はあまりにも有名です。
江戸時代の様々な町並みが再現され-明治時代もあります。
本当にタイムスリップして、江戸時代に紛れ込んでしまったような気にさえなります。
私はここ2度ほど行きました。
ドラマのロケをしているのに遭遇したりと歴史好きの私には興味深い場所でしたが、
印象に残っているのは、番所ー時代劇によくでできますね。岡っ引きや八丁堀のお役人が
つめているところ、今の派出所のような場所です-。
後は奉行所、白州などもあり、襖の向こうから今にも遠山の金さんが長袴の裾をさばいて
出てきそうな気がしたりして-笑。
しかし、付属? の牢屋はちょっと怖かった。
というも、さらし首、つま処刑された罪人の首がさらされているのですが、
この蝋人形の細工物が結構リアルで、不気味
一緒にいった後輩も青ざめていました。
また、吉原遊廓では、紅格子の向こうから色っぽい花魁が出てきそうで、
後輩に、せっかくだから記念写真でも撮る?
と聞いたら、吉原の女になりそうだから、止めときますぅ~
と言われました。しかし、写真を撮ることが何で吉原の女になるの?
今でも、あのときも、後輩の思考は謎です。
ちなみに、私はたぶん、一枚くらい撮ったように思います。
後は、場所はよく憶えていないのですが、京都洛外のお寺。
幽霊の描かれているふすま絵はあまりにも有名です。
たぶん、それで検索をかければ出てくるでしょう。
京阪三条のバスターミナルからバスに乗って、一時間くらいはかかったでしょか。
周囲は山に囲まれた、いかにも洛外とっいった野趣あふれる場所でした。
大きなお寺で、その有名な襖絵も拝観しました。
うーん、昼間の光ではさほど怖くはないけれど、
夜、一人で見ると、やはり怖いかも。。。と思いました。
宵闇に白っぽい幽霊の絵が浮かび上がると、迫力あるでしょうね。
しかし、私の記憶に強く残っているのは、実は幽霊ではなく、別のこと。
帰りにまたバスから京阪に乗りつごうとしたときのことです。
時間は少しそれから遡りますが、そのお寺で拝観料を払う時、
私は財布を見て愕然。
電車賃が た、足りないッ
ど、どうしようと焦りましたが、足りないものは足りないのです。
それも百円だけ。
そこで、私はない知恵を絞り考えました。
その挙げ句、受付のおばさんに
スミマセン、高校生ひとりください。
と、歳のさばを読んでしまったのです。
大人料金に比べて高校生料金は百円安いので、この浮いた100円で
何とか電車賃が捻出できて、帰ることができます。
当時、私は19歳。
まあ、1年くらいさば読んでも、。。。良くない!!
ごめんなさい、あのときの受付のおばさま、許してください。
私は童顔だったので、高校生くらいには十分見えたのでしょう。
もし仮に今、同じことをすれば、たちまち見破られて通報されるでしょうが。。。
当たり前ですよね。
後にも先にも、嘘をついて、そんなことをしたのはあのときだけですが、
やはり良心がとがめます。
しかし、そのお陰で、電車には乗ることがきて、無事に寮までたどり着きました。
☆ 生命がけで子どもを守り抜いた先生~母校・師弟愛の像~
こんにちは。
先日、息子のクラスがかつて学級崩壊を経験したというお話をしました。
そのつながりというわけではないのですが、
ふっと思い出したことがあります。
私の通った京都の女子大には初等教育学科があります。
私自身、ここを卒業しました。
作品名:京都から想いを込めて、あなたへ~私の古都めぐり~ 作家名:東 めぐみ