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京都から想いを込めて、あなたへ~私の古都めぐり~

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 ま、それはご容赦くださいませ。

 私の通った女子大は東山にあります。幼稚園から大学まである、それなりに大きな大学です。

 幼稚園と小学校以外は女子校なので、当然ながら、女の子ばかりです。

 中学から高校、大学、短大が一本の坂道沿いに並んでおり、朝夕は女子学生たちが

 ぞろぞろと行列を作って通るので、通称〝女坂〟おんなざか と呼ばれております。

 講義の終わった時間や土、日は坂の下で彼女を待つ彼氏の姿も。。。

 そういう風景が京都にいた四年間は、私の日常でした。

 とはいえ、学生寮から大学に行くには女坂は通りませんので、私はあの坂を行き来して

 通学した記憶はありません。

 今では卒業当時とあの周辺もすっかりと様変わりしてしまいましたが、当時は

 本屋さんや喫茶店、写真屋さんなど小さなお店がたくさん坂沿いに並んでいました。

 むろん、学生相手のお店です。

 どのお店にもそれぞれ想い出があります。

 親切で気さくな写真屋さんのおばさんは、遠く離れている母を思い出させてくれました。

 以前、休日には名所をあちこち巡ったと言いましたが、取った写真はすべて、そこの写真屋

 さんに出したものです。

 他には、坂の途中にあった喫茶店。

 そのお店で印象的な出来事は、大学生活の始まり、入学式当日のことでした。

 そのお店の名は今でも忘れません、その名もずばり、坂。

 坂のど真ん中にあるから、坂だなんて。

 何という判りやすいネーミングでしょう。

 私は高校時代から、この大学を希望していたので、色々と情報を集めていました。

 在学生の手記などに、女坂の途中に良い雰囲気のお店があり、〝坂〟というのだと

 書いてあったので、知っていました。

 何でも、そのお店の名物は坂パフェというらしい。

 とてもゴージャスで美味しいと先輩は絶賛していました。

 入学式の日、私は母と四国から来たという新しい友達と一緒にそこのお店に行きました。

 どうやらバイトさんは、私がこれから通うことになる大学の学生らしい。

 私はそのし注文を取りに来たお店のバイトさんに、

 ばんパフェをください

 と、意気揚々と注文しました。

 そうなのです、坂パフェ=パンパフェと読むのだと私は勝手に思い込んでいました。

 しかし、現実は違っていたのです。

 バイトさんは一瞬、固まり、

 ば、ばんパフェ? 

 と、あからさまに不審顔。

 私は慌ててメニューをひろげて、こ、これ、これです。ばんパフェをお願いします

 と恥ずかしいことに店内中に響き渡る声で連発。

 バイトさんは、ああというように頷いて、

 それは、ばんパフェじゃなくて、さかパフェなんですよ

 と教えてくれました。

 私はもちろん、大いに狼狽えました。

 あのときは、本当、もう恥ずかしかったです。

 ちいさな声でやりとりしていれば、まだ良かったのですけれど、

 大きな声で言っていたので。。。

 その後、私が運ばれてきた〝さか〟パフェを小さくなって

 食べたことは言うまでもありません。

 今からもう27年前の懐かしい出来事です。

 東山界隈に古刹などももちろん、たくさんあります。

 女坂の下には智積院もありますし、豊国神社もすぐ近くです。

 少し脚を伸ばせば、清水坂も歩いていけます。

 清水坂をのぼれば、清水寺があります。

 更に清水坂をのぼらずに直進すれば、四条界隈。

 ここは舞妓さんで有名です。色んな京都ならではのおみやげを売るお店から、

 有名デパートまであります。人通りも半端じゃありません。

 京都といえば、皆さん、嵐山、嵯峨野や大原といった有名な観光地を思い浮かべられる

 ことでしょう。そして、これらが最も美しいのは秋紅葉の季節だといいます。

 しかし、秋は観光シーズン真っ盛りで、景色を見るというより人にもまれるという

 感じになります。

 意外な穴場は、ちょうど、これからの時期ですよ。

 楓が新緑の色に染まり、とて涼しげに見えます。

 人もたぶん、秋よりはかなり少ないのではないでしょうか。

 もし、京都旅行をのんびりとマイペースで楽しみたいと思われるなら、

 是非、初夏がおすすめです。

 京都は初夏か゜終わると、七月の暑い盛りを迎え、いよいよ祇園祭の雰囲気に包まれます。

 七月に入ると、祇園には祇園囃子が流れ始めます。

 七月半ばくらいに、飾り立てられた山鉾やまほこーが街を練り歩きます。

 祇園祭前日を宵山ーよいやま-、前々日を宵宵山ーよいよいやまーといいます。

 ちょうど、宵山の頃、大学は長い夏期休暇に入り、休みの間は寮も閉鎖されます。

 中にはいっとき早く故郷に帰りたくて、宵山の前に早々に帰郷する学生もいましたが、

 たいていは寮に残り、宵山へ繰り出しました。

 ただし、宵山に行くのは京都にきてまもない一年生が多いです。

 宵山の人の多さもまた、半端なものじゃありません。

 祭り見物というよりは、人を見にいくようなもので、

 あんなものなら、早く実家に戻った方がよほど良いと悟る2年目からは殆どの

 人が行きません。

 不思議なことに、あれから気の遠くなるような歳月を経た今でも、

 七月近くなると、私の耳には懐かしい祇園囃子が響いてくるような気がしてなりません。

 京都、私の青春時代をはぐぐんでくれた第二の故郷です。

 ☆ 方言って、面白い ☆

 こんにちは。

 先日から、ちょくちょくと京都にいた頃の話をさせて頂いていて、ふと思い出した

 ことがあります。

 それは方言について。
 
 学生時代の帰省にはたいてい、私は在来線を使っていました。

 新幹線なんて、とんでもない!

 あらかじめ学生課で学割を申請しておけば、更にお安くなるので、

 毎度の帰郷には鈍行と決めていました。

 京都駅からJRで岡山に帰るには、ふたとおりあります。

 まずは赤穂線経由。これは知る人ぞ知るあの赤穂浪士の赤穂。

 京都→姫路までは新快速。

 運ぷが良ければ、姫路で乗り換えなしに赤穂まで直通でいけます。

 ただし、この場合、姫路から赤穂までは普通列車になります。
 
 のりかえも少なく、3時間半~四時間くらいで到着します。
 
 ちなみに、これは順調に接続していればの話で、

 たいがいは赤穂で待ち合わせ時間がたっぷりとありますーなくても良いんですか゜。

 酷いときには一時間です。

 赤穂は四十七士であまりにも有名ですが、現在は意外にひっそりとした町なので、

 駅もそれほど大きく賑やかというわけではありません。

 一時間もどうやって時間つぶすの? と泣きたくなります。

 それも春とか秋などは良いのですけれど、私は真冬の夜に

 寒い中を一時間待たされて、大変なめにあったこともあります。

 しかし、過ぎてしまえば、それも良い思い出となりました。

 そんなわけで、赤穂線経由で帰る方法と、あとは山陽本線で帰る方法があります。

 山陽本線は岡山の手前の東岡山という駅でおり、岡山からくる赤穂線にのりかえて、